医療用ウィッグを調べていて、「自治体から助成金が出るらしい」と聞いたことはありませんか?実際に、がん治療による脱毛のために購入するウィッグの費用を助成している自治体があります。
ただし、全国どこでも同じ制度が使えるわけではありません。住んでいる地域によって、制度があるかどうかだけでなく、もらえる金額、対象になるもの、申請期限なども違います。
この記事では、2026年8月時点の自治体の制度を例に、医療用ウィッグの助成について見ていきます。
医療用ウィッグに助成が出る自治体がある
がん治療による外見の変化を支える取り組みは「アピアランスケア」と呼ばれています。その支援のひとつとして、医療用ウィッグや乳房補整具などの購入費を助成している自治体があります。
たとえば札幌市では、がん治療に伴う外見の変化を補うウィッグや乳房補整具について、購入費用を助成する制度があります。東京都でも、区市町村が行うアピアランスケア支援事業を東京都が支援しており、実際の制度内容は区市町村によって異なります。つまり、「国から一律○万円もらえる」という制度ではありません。自分が住んでいる自治体に制度があるかを調べるところから始まります。
金額も対象になるものも自治体によって違う
制度があったとしても、内容は全国共通ではありません。たとえば新宿区では、ウィッグ(部分ウィッグや装着用ネットを含む)だけでなく、帽子やつけまゆ毛なども対象になっています。2026年9月現在、購入・レンタル等の実費について1回あたり上限10万円、原則として生涯2回まで申請できます。
一方、福岡市では、対象となる用具の購入額の半額と区分ごとの助成上限額を比べ、低い方の金額が助成される仕組みになっています。また、申請は1人1区分1回です。同じ「ウィッグの助成」でも、かなり違います。
ほかにも自治体によって、
- 部分ウィッグも対象になるか
- 帽子も対象になるか
- レンタルも対象になるか
- 所得制限があるか
- 何回申請できるか
- 購入からいつまで申請できるか
などが違います。
「友達の住んでいる市では5万円出たから、自分の市でも同じ」とは限らないということですね。
ウィッグを買う前に、一度検索してみよう
これからウィッグを購入するなら、先に自分の自治体の制度を検索してみるのがおすすめです。
検索するときは、
「○○市 ウィッグ 助成」
または、
「○○市 アピアランスケア 助成」
くらいで十分です。
市区町村で見つからなければ、「○○県 ウィッグ 助成」「○○県 アピアランスケア」と検索してみてもいいでしょう。検索結果には古い情報や民間サイトも出てくるので、最終的には自治体の公式サイトで現在の制度を確認してください。
もう買ってしまったら申請できない?
「そんな制度があるなんて知らなかった。もうウィッグ買っちゃったよ……」という人も、まだ諦めなくて大丈夫です。購入後に申請できる自治体もあります。
たとえば新宿区では、対象品を購入またはレンタルした日の翌日から1年以内が申請期限です。福岡市も、申請日から1年以内に購入した対象品について助成を受けられる場合があります。ただし、これも自治体によって条件が違います。
すでに購入している場合は、領収書や購入内容が分かるものを捨てずに、自分の自治体の制度を確認してみてください。ネットで購入したウィッグでも対象になる場合があります。
「医療用」と書いてあれば何でも対象?
ここも自治体によって違います。ウィッグ本体だけを対象とする自治体もあれば、部分ウィッグ、装着用ネット、帽子などまで対象にしている自治体もあります。反対に、ウィッグのお手入れ用品や付属品などは対象外になることがあります。
ネット通販で購入する場合も、領収書や購入した商品が確認できる書類などが必要になることがあります。そのため、購入予定のウィッグが助成対象になるか心配なら、買う前に自治体の案内を確認しておくと安心です。
申請には何が必要?
必要書類も自治体によって違いますが、一般的には、
- 申請書
- ウィッグを購入したことが分かる領収書など
- がん治療を受けていることが確認できる書類
などを求められることがあります。
必ずしも新しく診断書を取らなければならないとは限りません。たとえば新宿区では、抗がん剤治療を受けていることが分かるお薬手帳や診療明細書、治療方針計画書などの写しが例として挙げられています。余計な書類を用意する前に、自分の自治体が何を求めているか確認してみましょう。
自分の自治体に制度がなかったら?
調べてみたけれど、自分の自治体にはウィッグ購入費の助成制度がなかった、ということもあります。その場合は、通院している病院のがん相談支援センターで聞いてみるのもひとつの方法です。地域で利用できるアピアランスケアの支援について情報を得られることがあります。
そして、助成制度がないからといって、高額なウィッグを自費で買わなければならないわけでもありません。医療用ウィッグには比較的手頃な既製品からオーダーメイドまで幅広い選択肢があります。帽子と組み合わせたり、手頃なウィッグを何種類か使い分けたりする方法もあります。自分の予算や使い方に合ったものを探してみてください。
キャンエビのまとめ
- がん治療による脱毛のためのウィッグ購入費を助成している自治体があります。
- 全国一律の制度ではなく、助成額・対象品・申請回数・期限などは自治体によって違います。
- ウィッグを買う前に「○○市 ウィッグ 助成」「○○市 アピアランスケア 助成」で検索してみましょう。
- すでに購入済みでも申請できる場合があるので、領収書は捨てずに確認を。
- 必要書類も自治体によって違うため、診断書などを用意する前に公式ページを確認しましょう。
- 制度が見つからない場合は、病院のがん相談支援センターで地域の支援について聞くこともできます。
ウィッグを買ってから「助成があったの!?」と気づくともったいないので、購入前に一度だけ検索。 それくらい覚えておけば十分です。
※制度内容は変更されることがあります。この記事の自治体事例は2026年8月時点で確認した情報です。申請するときは、お住まいの自治体の最新情報をご確認ください。







