ハンバーガーやポテトチップス、お菓子を食べた後に、「せっかく治療しているのに、台無しにしてしまったかも」と不安になることがあるかもしれません。
でも、一度や時々そうしたものを食べたことで、抗がん剤などの治療効果が即座に消えると示す証拠はありません。食べた分を埋め合わせようとして、次の食事を抜く必要もありません。
一方で、治療中に何を食べるかは、食欲や体調、使っている薬によっても変わります。「ジャンクフードは絶対にだめ」と一括りにせず、気をつける点を分けて考えてみましょう。
時々食べる事と、日々の食事の積み重ねは別の話
「ジャンクフード」は、研究で統一された定義を持つ言葉ではありません。ハンバーガー、揚げ物、お菓子など、指すものは人によって違います。
治療中に一度だけハンバーガーを食べた人と、長期間にわたって特定の食品ばかりを食べている人では、考えるべきことも異なります。そもそも「ジャンクフードを食べたら治療が効かなくなる」という主張を直接検証した研究は乏しく、そう断定できる根拠は見当たりません。
食べたいものを一度選んだことだけで、治療への努力まで否定しなくて大丈夫です。
超加工食品の研究を、そのまま当てはめない
「超加工食品」とは、食品の加工度に着目した研究上の分類です。超加工食品を多く食べる人と、がんの発症リスクとの関連を調べた研究はあります。
ただし、主に調べられているのは「がんになる前の、長期間の食生活」です。すでに治療を受けている人が、ジャンクフードやお菓子を時々食べたときの治療効果を示したものではありません。また、観察研究で見られた関連だけから、食品そのものが原因だと断定することもできません。
「長い期間の食生活についての研究」と「今日食べた一食」は、分けて受け止めてよい話です。
食べられるものが限られる日もある
治療中は、吐き気や味の変化、口内炎、疲れなどで、食べられるものが変わることがあります。いつもの食事が難しい日に、食べられそうなものを選ぶのは自然なことです。
食欲のある日にほかの食品も食べられるなら、主食に加えて、卵、魚、肉、豆腐などのたんぱく源も選択肢に入ります。反対に、食事がなかなか取れない日は、「理想的な献立かどうか」だけで判断せず、食べる量や水分、体重の変化にも目を向けてください。
食べられる量が減る日が続く場合は、食べ方を工夫したり、栄養補助食品を使ったりする方法も含めて、治療先の管理栄養士などに相談できます。
薬ごとの食事の指示は別に確認する
「ジャンクフードで治療が台無しになる」という話と、処方された薬に対して食事の制限があるという話は別です。
一部の経口抗がん薬では、食前・食後などの服用タイミングや、特定の食品について指示があります。食事が薬の吸収に影響する場合もあるため、薬を飲んでいる人は、自分の薬に付いている説明を確認してください。
注意が必要かどうかは薬によって異なります。「ジャンクフードを食べたからすべての治療が効かなくなる」と考える必要はありません。
食べた後、埋め合わせは必要?
ジャンクフードを食べた翌日に、食事を抜いたり、無理に「健康的な食事」で帳尻を合わせたりする必要はありません。
次にお腹がすいたとき、その日の体調に合うものを食べれば大丈夫です。一食の内容だけで自分を評価するより、数日を通して食事や水分がどのくらい取れているか、体重が大きく変わっていないかを見る方が役立ちます。
キャンエビのまとめ
- 一度や時々ジャンクフードを食べたことで、がん治療が「台無しになる」と示す証拠はありません。
- 食べた分を埋め合わせようとして、次の食事を抜く必要はありません。
- 超加工食品とがんの発症リスクを調べた研究は、治療中に一度食べた場合の治療効果とは別の話です。
- 食事に関する注意は薬によって異なります。服用方法や避ける食品について指示がある場合は、それを優先してください。
- 食べられる量が減る日が続くときは、体調に合う食事の取り方を治療先に相談できます。








