がんを告知されたら、まず知ってほしいこと

がんと告げられたとき、すぐにすべてを理解して、冷静に判断できる人ばかりではありません。

病名、検査結果、治療法、これからの生活。

短い時間の中でたくさんの説明を聞き、「何から調べればいいんだろう」とインターネットを検索し始める人も多いと思います。

検索すれば、たくさんの情報が出てきます。

でも、最初からすべてを知る必要はありません。

まずは、自分の治療について考えるために必要な情報を、ひとつずつ整理していきましょう。

まず、「自分のがん」について確認する

同じ「がん」という名前でも、種類や進行度、性質によって治療法は異なります。

まず知っておきたいのは、自分がどのような診断を受けているのかということ。

がんの種類や発生した場所、進行度(ステージ)、検査でわかっているがんの性質など、治療方針を考えるための情報があります。

一度の説明ですべて覚えられなくても大丈夫です。

わからない言葉があればメモしておき、次の診察で確認したり、信頼できる情報源で調べたりして、少しずつ理解していきましょう。

「なぜ、この治療なのか」を聞いてみる

治療を提案されたら、治療名だけでなく、

「なぜこの治療を行うのか」
「治療の目的は何か」
「期待できる効果は何か」
「どんな副作用や負担が考えられるか」
「ほかに選択肢はあるか」

についても確認してみましょう。

標準治療はひとつの決まった治療を意味するものではありません。

がんの種類や進行度、体の状態などによって、手術、薬物療法、放射線治療などを単独または組み合わせて行います。

大切なのは、「自分には、なぜこの治療が提案されているのか」を理解することです。

わからないことは、メモしておく

診察室では、聞こうと思っていたことを忘れてしまうことがあります。

気になったことはスマートフォンやノートなどに書いておき、診察のときに確認できるようにしておくと便利です。

可能であれば、家族や信頼できる人に説明を一緒に聞いてもらう方法もあります。

「こんなことを聞いていいのかな」と思う必要はありません。

自分が受ける治療について理解するための質問です。

ネット検索で、生活を一気に変えない

がんについて調べ始めると、

「糖質をやめたほうがいい」
「この食品を毎日食べるべき」
「このサプリメントが必要」
「抗がん剤は受けないほうがいい」

など、さまざまな情報が見つかります。

不安なときほど、「今すぐ何かしなければ」と感じることがあります。

でも、インターネットで見つけた情報だけを理由に、食生活を極端に変えたり、サプリメントを大量に摂ったり、提案されている治療を自己判断で変更したりする必要はありません。

気になる情報を見つけたら、まずその根拠を確認する。

そして治療に影響する可能性があるものについては、主治医や医療スタッフに相談しましょう。

体験談は「その人の経験」として読む

同じがんを経験した人のブログやSNSは、とても参考になることがあります。

治療中に何を食べられたか、仕事をどうしたか、副作用にどう対処したか。

医学情報だけではわからない、実際の生活を知ることができます。

一方で、治療効果や予後は、一人ひとりの状態によって違います。

誰かに効いた治療が、自分にも同じように効くとは限りません。

体験談は「未来の予言」ではなく、ひとつの経験として参考にするくらいの距離感で読むのがおすすめです。

迷ったときには、ほかの医師の意見を聞く方法もある

治療方針について迷ったり、ほかの選択肢について知りたいときには、セカンドオピニオンという方法もあります。

セカンドオピニオンは、今の主治医を信用していないから受けるものではありません。

自分の診断や治療について、別の専門家の意見を聞き、理解を深めるための方法のひとつです。

必要だと感じたときには、主治医や病院の相談窓口などに相談してみましょう。

ひとつずつ知っていけばいい

がんと告げられた直後から、がんについて詳しくなる必要はありません。

まず自分の診断について知る。
提案されている治療について知る。
わからないことを確認する。

そして少し余裕が出てきたら、運動や栄養、睡眠など、治療とともに生活していくためのことも考えていく。

治療について知ることも、暮らしについて考えることも、少しずつで大丈夫です。

キャンエビでは、標準治療からその+αまで、「今、どこまでわかっているのか」をエビデンスから一緒に考えていきます。